将来に禍根を残す臨時市議会でのこども未来館建設補正予算決定
2019-04-09


 8日臨時市議会において、こども未来館建設を補正予算に含めない修正案は、賛成6名で少数否決され、補正予算が通ってしまいました。しかし、この臨時市議会で出された論議を見てみると、とてもおかしな「論理」がまかり通ってしまっていると言わざるを得ません。
 まず、なぜこの時期4月に、当初予算から1か月もたっていない時期に、補正予算でこども未来館を建設するのか、まともな理由がありません。「『プレミアム商品券問題』で補正予算を組まなければならないので、(ついでに)こども未来館建設も補正予算を出した。」などという、「『おまけ』で予算計上」のような論理がまともに通用するはずもありません。
 「こども未来館建設と予定価格漏えい疑惑は別問題」という論理にも、根本的なところでいくつかの問題があります。まず、その前提となる「こども未来館建設は『市の政策として』やっているのだから、粛々と進める」という前提がおかしいということです。こども未来館建設は、市の第6次総合計画にも何もなく、『市長の意思で』提出されてきたものです。詳しくは経過について書いた過去のブログを見てほしいと思います。市の政策ではなく市長の案件として出されてきたのが、今回のラピオへのこども未来館建設計画です。
 また、「かりに第三者委員会調査で価格漏えいがはっきりしても、今回の件は『談合』には当たらないから、建設の決定が無効になることはない。だからこの案件は進めてもよいのだ。」という論理です。私たちが問題にしているのは、単に「法的に建設決定が無効になるかならないか」ということだけではありません。倫理的・道義的にも、漏えい疑惑の調査中で第三者委員会の結論が出る前に建設を進めてしまうことには大義がない、市民感情からしても到底納得できるものではないということです。そんな当たり前のことが、理解できないのでしょうか?
 「市長選挙で争点になり、現市長が当選したのだから、市民の同意を得ている」ということも、以前のブログで書いた通りおかしな論理です。私たちは以前から「住民投票はまさにこども未来館建設を進めるべきかどうかの1点で民意を問うものですが、市長選挙は様々な争点があるので、住民投票と同一には見なせない。」と主張してきました。しかしそれにもかかわらず、住民投票実施は否決されてしまいました。こども未来館建設が是か非かは、まだちゃんと市民に問われたわけではないのです。またそれに加え市長選挙においても、山下市長は公開討論会にも出席せず、こども未来館についても多くを語らず、争点そらしを進めてきました。ですから、市長が当選したからと言って、それでこども未来館建設が市民に承認されたとはいえないはずです。市民の同意を得ないままに、この臨時議会で予算が計上されてきたこと自体が問題なのです。

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